子どもの発達・発育につきましては、そのお子様の持って生まれた脳の特性、および環境などが複雑に絡み合っており、とても大きな個人差があります。
そのような個人差を十分に考慮して、保護者の方と一緒に、一人一人のお子様の発達・発育の状況を丁寧に診させていただくほか、ご相談にも応じます。
また、身長が低い、思春期に至るまでの過程が早い、遅いと感じられている場合もお気軽にご相談ください。
小児特有とされる内分泌(ホルモン)系の疾患の可能性もあります。
など
お子様の身長が低いという場合、ご両親も背が低いなどの遺伝や体質によることが多いです。
ただそれ以外の可能性として、身長を伸ばすとされるホルモン(成長ホルモンなど)が出ていない場合、ごく稀なケースではありますが、染色体や骨の病気が原因ということもあります。
また生まれた時に小さく、その後の身長もあまり伸びないお子様もみられます。
このような病気は、それほど多くはありませんが、早めに治療を受ければ、身長は伸びるようになります。
また、逆に身長が伸び過ぎるような場合も、思春期早発症などの病気が潜んでいる可能性があり、注意が必要です。
お子様の低身長や成長のことについて、気がかりなことがある保護者の方は、一度ご相談ください。
思春期は何をきっかけに始まるかというのは、まだ解明されておりません。
ただ、結果として性ホルモンが上昇することで、男女差は顕著になっていきます。
通常であれば、女子は10歳頃、男子は12歳頃から男女差がはっきりするものですが、それが2〜3年くらい早く始まるのが思春期早発症です。
また、男子で14歳以上、女子で12歳以上になっても二次性徴が認められない場合は、思春期遅発症が疑われます。
思春期早発症で治療を行う目的は、思春期が進まないようにすることで小柄なままで体が完成しないよう、身長が伸びる期間を長くすることによって、大人になったときの身長が極端に小柄にならないようにすること、幼い年齢で男性化・女性化が進んで本人や周囲が精神的負担を負わないようにすることです。
もしも思春期を早める病気(腫瘍など)が見つかった場合には、その病気に対する治療が優先されます。
一方の思春期遅発症は、体質や栄養状態によって思春期の徴候が遅れている、もしくは腫瘍やその他の病気が原因となっている場合があります。
また、低身長を伴っていることが多いです。
とくに原因が見当たらない場合は、経過観察になることがほとんどです。
ただ、遅発の原因が判明している場合は、性ホルモンの薬などを投与することもあります。